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1987年7・8・9月 (あき/2才8〜10ヶ月 まさき/11ヶ月〜1才1ヶ月)
道連れ
あき 「おかあさん、なにしてるの?」
私 「お出かけするから、穴のあいたズボンは取り替えようかなって思ってるの」
あき 「とりかえないほうが いいよ」
私 「なんで?」
あき 「あなも おさんぽしたいってさ」
たかうま(肩車)
あき 「みおちゃんちの おばちゃん、おまつり いった?」
私 「おとうさんたちが、おばちゃんの車椅子押して行って来たよ。でも、車椅子の前にたくさんひとが立ってしまって、おばちゃんにはよく見えなかったんだって」
あき 「おとうさん たかうましてってあげれば よかったのにね」
私 「たかうま?あき、いい思いつきだね」
あき 「だって、あき おとうさんに たかうまして、おまつり みい いったんだよ。やたいも のったんだ。おかあさん、こんど おばちゃんとこ、たかうましてって あげようね」
喧嘩
みゆきちゃん 「おばちゃん きて!はやく はやく!」
(私がみゆきちゃんに手をひかれて駆けつけると、えいちゃん(4才)とあきが、とっくみあいの喧嘩をしていた) えいちゃん 「かんだな!ほんとに おこったぞ!」
あき 「ウウウ…」
(喧嘩はエスカレートし、私は今にもどちらかが泣き出すのではないかと息を飲んだ。その時、 )
あき 「クワガタ みるかい?」
えいちゃん 「うん」
(あきとえいちゃんは笑いながら駆け出し、私は、あっけにとられて見送った)
まさき1才の誕生日
まさき 「アトウタン アトウタン」
私 「まさきちゃんたら、他の人のことはなかなか呼んでくれないのに、お父さんだけは、ちゃんと言えるのよね」 夫 「どうだ、羨ましいだろう。余分なこと言わなくたって、お父さんとウマウマだけいえりゃあ、充分だよなあ、まさき。よしよし、もう一回、呼んでみろ。とうたん とうたん とうたん とうたん」
まさき 「ウーマ ウマウマ ウーマ」
夫 「だめだあ、こりゃあ〜」
ひつじぐも
私 「あき どこ?」
あき 「まどんとこ」
私 「まさきは?」
あき 「まどんとこだよ」
(私が窓辺へ行って、二人をさわってみると、あきがまさきの腰を抱いて、落ちないように支えてくれていた) 私 「珍しく静かねえ。二人して何してるの?」
あき 「しろーい いい くもだねえって みてるんだよ。なっ、まさき」
まさき 「ジュージュウ ジュージュー」
前庭でおきた事件
私 「おかあさんはキューちゃんにおしっこさせてくるから、ちょっとの間、まさきちゃんを見ててね」
あき 「いいよ」 ところが、キュリーに排泄をさせていると…
まさき 「ギャー!」
あき 「おかあさん きてー!まさき おっこっちゃうよお!おかあさーん!ウワーン!」
私 「あき、どこ!あき!まさき!キュリー、フォローあき!ハップアップ!ハッぷアップ!(早くあきの所へ)」
(私がキュリーと泣き声の所にたどり着くと、子どもたちは庭のはずれの崖の上にいた。まさきがはい出してしまったらしい。まさきは崖から半分みを乗り出してじたばたしていた。あきは自分も地面に倒れるかっこうで、まさきの足にしがみつきながら、全身でまさきを止めてくれていた。私は夢中で二人をかき抱いた)
家族
あき 「おかあさん、めいしゃさん いったことある?」
私 「あるある。何度も何度も」
あき 「また いく?」
私 「もう行かない。お医者さまがおかあさんの目は治らないから、来なくていいって言ったもの」
あき 「こまったね」
私 「でもね、おかあさんは目の代わりに、神様からおじいちゃんや、おばあちゃんや、おとうさんや、あきちゃんや、まさきちゃんや、キューちゃんや。ねっ、こんなにいっぱい優しい家族をもらったから大丈夫なの」
1987年10・11・12月 (あき/2才11ヶ月〜3才1ヶ月 まさき/1才2〜4ヶ月)
おててつないで
まさき 「アッチャー アッチャー」
あき 「まさき、それは カレハだよ。カーレーハー カーレーハーだよ」
(公園への道を手をつないで歩く二人)
まさき 「アッチャー アッチャー」
あき 「まさき、それは ドングリだよ。たべられないからね。おくち いれちゃ だめだよ」
私 「まさき、お兄ちゃんとおててつないでいいねえ。おかあさん、あきがいてくれると、うんと安心」
あき 「あき、まさきんとこ つれてってくれるんだよ。あき えらい?」
私 「えらいえらい」 (そう褒めたとたん、)
まさき 「ギャー!」
私 「どうした?!」
あき 「まさき おちた」
床屋さんごっこ
あき 「はい、おしまい。まさき いいこ いいこ」
まさき 「アーハー アーハー」
私 「二人とも仲良く遊んでたね。何してたの?」
あき 「あき、カミ きったんだよ」
私 「あき、まさきちゃんがいる時はハサミを使わないでってお願いしたでしょ。はい、ハサミは返してね。それから切った紙は集めてちょうだい」
あき 「あき、まさきちゃんの カミ、ぜんぶ ふくろへ いれといたよ」
私 「えっ?まさかカミって、まさきちゃんのお髪?」
あき 「そうだよ。まえの カミとー うしろの カミとーって きってあげたんだ」
(私はあわてて、まさきの頭に触った)
私 「うわあ、ひどいじゃりっぱげ!あきー!」
あき 「だって まさきちゃん なかなかったよ、なあ」
まさき 「アーハー アーハー アーハー」
まさき伸びあがる
(まさきは母の背中で) 「パクパク パクパク…」
私 「まさきちゃんたら、雲でも食べたがっているのかしら」
あき 「カキだよ。きのえだに ひとつ のこって ゆれてる」
まさき自分でする
(まさきはキュリーのハーネスと引き綱を引きずってきた)
私 「ありがとう。それと、まさきのクックは…」
まさき 「チュッチュ チュッチュ」
(まさきは台所の隅っこへ走っていって、かくしてあったらしい自分の長靴を持ってきた)
私 「まあ、そんな所にあったの?えーと… おかあさんのクックもないねえ」
まさき 「チュッチュ チュッチュ」
(まさきは押入をゴソゴソやって、私のブーツを出してきた)
私 「みつからないわけだわ。ありがとう。それと…また、まさきの靴がないわね」
まさき 「チュッチュ チュッチュ」
(まさきは、さかさまにはいた長靴の片方を私に触らせた)
私 「まさきちゃん、自分ではいたの?わあ、すごい!」
クリスマスの朝
あき 「だめだよ。あきが ボタン とめるんだから」
私 「ごめんごめん。だって、いつもやってちょうだいって言うから」
あき 「あき できるもん。よーいしょ よーいしょ… よーいしょ よーいしょ… あれっ?きつくなっちゃった」
(私はあきの服に触って)
私 「これは、ちょっとひどいよ。1番ボタンさんが下の方の穴から顔出しちゃったし、2番さんと3番さんは上へ行ってる。一番上のボタンから順番にはめなくちゃ。いい?」
あき 「あっあっ、だめ。あき やるんだ」
私 「あっ、ごめん。待ってるね」
(あきは長いこと奮闘していたが)
あき 「できた!」
私 「どれどれ… ああ、本当だ。ちゃんとできてる。さあ、セーターも挑戦してみようか」
あき 「これは ウサギさんが まえだから… こうやって こうやって… できた!」
私 「すごいすごい!なら今度は靴下よ。これも、いつもはかせてあげてたけれど、自分でできるかな?」
あき 「あき できるよ。よいしょ よいしょ… あれっ?かたっぽ へんになっちゃった」
私 「足の形をよく見てね」
あき 「あっそうか… できた!おかあさん さわって」
(あきは私の前に、きをつけの姿勢で立った)
私 「どれどれ… わあ、できてる。全部着れたね。ちゃんと着れたね。おかあさん、最高のクリスマスプレゼントもらったわ。あきー」
あき 「やったやった!」
(親子で抱きあって喜んだ)
城山公園で
(あきは棒を振り回しながら、三人の子が遊んでいる中へ割り込もうとするが、うまくいかない)
さやかちゃん 「ああ、もういや。わたしたちが せっかく あそんでるのに、このこったら じゃまばっかりするんだもん。たかちゃん、チャンバラでもして このこの あいてしてやってよ」
たかちゃん 「いいよ。さあ、こい。まけないぞ」
(あきは、めちゃくちゃに棒を振り回したらしい)
あき 「えいっ!」
たかちゃん 「ちがう ちがう。それじゃ あぶないよ。しょうがない。にげるが かちだ。こっち こいよ。こっち こっち!」
あき 「まてー!まてー!」
(あきは、ずっと年上のたかちゃんを懸命に追いかけるが、どうにも追いつけない。くやしまぎれに砂を投げ始めたらしい)
三人 「すななんて なげちゃ だめ!だめ!」
私 「棒は捨てなさーい!砂なんて投げちゃだめよ!きけないの?じゃあ、おかあさん帰るわね」
あき 「おかあさーん おかあさーん!ウワーン!」
(三人は心配して、あきの周りに集まって来た)
三人 「だいじょうぶ。おかあさん いかないって。なかなくて いいんだよ」
あき 「ヒック ヒック…」
たかちゃん 「おばちゃん、このこ なんで すな なげたりしちゃうんだろうね」
私 「ごめんね。あきはまだ、3才になったばかりなの。それにあきは、ゆうじちゃんみたいに、いいおにいちゃんやおねえちゃんがいるわけじゃないから、遊び方がよくわからないんだと思うのよ」
さやかちゃん 「そっかあ。じゃあ、みんなで あそんであげようよ。なにが いいかなあ。おにごっこなら できる?」
あき 「おにって おめんするの?そいで まめ ぶつけるんでしょ?」
たかちゃん 「ほんとうに しらないんだねえ。ぼく、よくおしえてあげるよ。あのね…」
(子どもたち三人で、おにごっこのやり方を一生懸命教えてくれたが、あきには、まだわからない様子)
ゆうじちゃん 「ぼく、いっしょに にげてあげる。それなら いいでしょ?」
あき 「うん。わーい!」
(それからみんなで、おにごっこが始まった。たかおに、こおりおに、動物園ごっこなど。そして夕方…)
私 「帰る時はね、みんなにバイバーイって言うのよ。そしたら、また遊んでもらえるからね」
あき 「バイバーイ!」
三人 「バイバーイ!」
(ゆうじちゃんは、走って見送りに来てくれた)
ゆうじちゃん 「バイバーイ!また遊んでやるからなあ、チビー!」
あき 「また あそぼうねー!ばいばーい!」
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