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これまでのゲスト

放送日:2003年11月29日

依田雄さん

 今月は小諸市御牧ヶ原に立つ「茶房 読書の森」を紹介します。

 小諸駅から車で約15分。紅葉のトンネルをじぐざぐと登って、私たちが車から降り立つと、ぱあっと周囲が開けて、さわやかな風が渡ってきました。
 「読書の森」のオーナーは依田雄さん、めぐみさんご夫妻です。依田雄さんは、大学で哲学をご専攻。10年前に、自分の生き方と生業を重ねたいと、生まれ故郷である小諸市の大好きな風景の中に「読書の森」を開設されました。私たちが取材に伺った日は、開設から10年目の、まさにその日でした。
 依田さんはまず、周囲の風景を見えない私のために説明してくださいました。四方を、はるかに見渡せる美しい大地と、裾野まで大きく見える浅間山。周囲には、依田さんが荊を取り払ってつくった草原が広がり、モンゴルの移動式住居「ゲル」が建てられていました。夏にはこの草原で「小諸節保存会」の皆さんを迎えてのコンサートを開いたそうです。
 このような自然との響き合いの中で、「茶房読書の森」では展示会や講座、コンサートなど、様々な企画をおこなっています。そして「何と言っても、私たちの茶房、私たちの生き方を充実させてくれましたのは、人々でした」と、依田さんは振り返ります。
 木造りの椅子に座って、近くのわき水でいれた、とびきりおいしいコーヒーをいただきながら、依田さんの静かな言葉に耳をすますひとときは、何とも心の落ち着く感じでした。
 対談の最後には、依田さんの詩に小山章三さんが曲をつけた合唱組曲「見よ!森に静けさがある」を、お聞きいただきます。

「茶房読書の森」 
営業時間 10:00am〜6:30pm年中ほとんど無休
TEL:0267-25-6393 FAX:0267-24-0260
http://www.ne.jp/asahi/dokusyonomori/shinsyu/

長野大学ラジオゼミナール ゲスト 下村幸子さん

 「長野大学ラジオゼミナール」のコーナーでは長野大学産業情報学科4年の下村幸子さんにお話を聞きます。下村さんは2003年度から高校で実施される教科「情報」の教員をめざす意欲的な学生です。
 下村さんは大学1年で受けた和田勉教授の講義の中で、高校に新たな情報化が設けられることや、長野大学にその教職課程が設けられることを知りました。「あっ、私が探していたのってこれじゃないか。インターネットによって新しい世界をのぞくことができた自分。人とのコミュニケーションの大切さを知った自分。その経験をきっと生かせるんじゃないか」と感じたそうです。そこで下村さんは、さっそく和田先生に相談に行き、教科「情報」の教員免許取得を目標に積極的に勉強するようになりました。
 3年生の時、下村さんは全国の研究者が集まる「情報教育シンポジウムSSS2002」に参加し、和田先生とともに研究発表を行いました。その後も「2002PCカンファレンス」で研究発表を行い、他大学の先生や学生とも交流を深めています。
 4年生になって、下村さんは情報教育分野で先進的と言われる高校での実習を実現。先日、信州大学の大学院に合格しました。
 さて、下村さんは、どんな研究テーマをもっているのでしょう。高校時代は通信制で、人とのコミュニケーションも少なかったという下村さんが、どうしてこのように変わってこれたのか。高校生たちに何を伝えたいのかなど、ぜひお聞きしたいところです。

(文/広沢里枝子)

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