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これまでのゲスト

放送日:2003年12月27日

伊波敏男さん

 今年最後の「里枝子の窓」には伊波(いは)敏男さんをお迎えします。伊波さんは沖縄のご出身で、14才からハンセン病の療養所で生活を始めました。沖縄、鹿児島、岡山の療養所での治療を経て全快。その後「東京コロニー」の経営にたずさわりました。
 現在は、ハンセン病について書かなければならないという決意をもって、上田市で執筆に取り組んでいらっしゃいます。著書には「花にあはん」、「夏椿、そして」などがあります。
 逆境にあっても向学心に燃えて勉強し、執筆を続けてきた伊波さんには、少年時代の川端康成との出会いがあったそうです。少年の胸に火をつけたのは、どんな出会いだったのでしょう。
 また、伊波さんは、いわれなき差別にあっても、ご自分を宣言しながら、働き 、書き、地域との出会いをつくってきた方です。その生き方を支えた信念と、ハンセン病を書くことへの思いを伺います。
 そして、お聞きしたいのは、ハンセン病回復者の方々が、今、どのような状況にあるのかということです。伊波さんのお話を通して、私たち自身が、「ライ予防法」廃止後も残る様々な問題に気づき、考える機会にしたいと思います。

長野大学ラジオゼミナール ゲスト 西巻靖和さん

 「長野大学ラジオゼミナール」のコーナーでは、長野大学講師の西巻靖和さんに、お話していただきます。西巻さんはローカルサクソフォン奏者であり、全日本音楽療法連盟認定音楽療法士です。
  西巻さんは、信州の豊かな自然の中で育ち、長野大学で学生生活をおくりました。 山や自然や人と接する心を大切に、その中から感じたり、教えられた思いを作曲しているそうです。サクソフォンでの演奏活動は、今年20周年を迎えました。自分自身の体験から「音楽が人の心や体に及ぼす様々な効果」に強く関心を持ち、音楽療法の研究、実践を行っています。
 実は私たち夫婦は西巻さんたちの音楽が好きで、よく聞きに行くのです。11月に東部町のサンテラスホールで開かれた20周年の記念コンサートにも行ったのですが、本当に心地よく、楽しく、充実したコンサートでした。長野大学創設期の卒業生から、現在の学生まで、年代をこえて大勢の同窓生が意気揚々と集まっていたことも印象的でした。
 今回は西巻さんのCD「月の木もれ日」から、新曲「まなざし」をかけながら、演奏活動を振り返っての感想や、若者たちに伝えたいことなどを楽しくお聞きできればと思います。

(文/広沢里枝子)

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