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これまでのゲスト

放送日:2008年11月29日

柿島滋さん

 今月のお客様は、長野市にある「株式会社柿の木農場」社長の柿島滋さんです。
 「柿の木農場」はエノキダケの栽培・加工を行う会社で、障害のある人とない人が、共に働く職場を実現しています。
 私は今年9月に開かれた「長野県雇用促進の集い」で、柿島さんのお話を伺い、働く人々への温かな眼差しを感じました。そこで、ぜひ、「里枝子の窓」で、お話を聞かせていただきたいと思ったのです。
 「柿の木農場」と障害のある人との出会いは昭和59年のこと。長野養護学校から一人の知的障害を持つ実習生を受け入れたのが始まりでした。翌年も同じ実習生を受け入れたのをきっかけに、雇用への本格的な取り組みをスタート。昭和62年4月に、初めて正式採用となりました。
 柿島社長は「障害の有無に関わらず仕事ができれば一人前と考え、最適な作業を見つけ、訓練指導に努めました。おかげでその人は、担当作業については他の人と同等の能力を持つことができました。
 平成4年4月には二人目の障害者(体幹機能障害)を雇用。その際、障害者雇用のための助成金制度があることを初めて知り、さっそく活用。きのこの種をつける接種機を導入しました。柿島社長はその時、企業における障害者雇用の制度的メリットを実感。以来毎年のように障害者を雇用し、現在、同社の全従業員40人中、障害者は22人。同社が作る場所を提供することで支援する作業所には17人の障害者が通所しています。
 また、柿島さんは、「全国重度障害者雇用事業所協会」の常務理事であり、長野県支部副部長もなさっています。
 そんな柿島さんから、具体的なご経験を伺いつつ、地域企業の障害者雇用拡大に向けて、どんな取り組みが必要か、率直なご意見を伺いたいと思います。

(文/広沢里枝子)

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