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これまでのゲスト

放送日:2009年4月25日

古川正雄さん

 今月のゲストは、上田市 丸子にお住まいの古川正雄さんです。
 古川さんは全盲です。「リハビリテーションセンター鹿教湯病院」で、理学療法士として40年間お勤めになりました。
 5年前に定年退職され、現在は敬老園グループの「丸子デイサービスセンター」の嘱託職員として、1日3時間の勤務をしていらっしゃいます。
 古川さんは、子どもの頃は若干の視力がありましたが、普通学校に通った小学校1、2年生の頃は、いじめと差別を受けるために学校に通っていたようなものだったといいます。小学校3年からは、新潟県立高田盲学校に転校し、自分らしさをいっぱいに出して成長しました。
 20歳で盲学校を卒業。当時、盲学校の卒業生の大多数は針灸マッサージ業に進んでいましたが、古川さんは、脚光を浴びつつあった理学療法に関心をもち、視覚障害者にもできないものかと夢を抱いて鹿教湯病院を受験しました。病院から、将来の理学療法士として雇用したいとの合格通知をもらったときには、飛び上がるほど嬉しく、この病院で、一生働かせてもらおうと心に誓ったそうです。
 就職して5年目に、点字受験をして、理学療法士の資格を取得。当時、長野県内の理学療法士は、わずか5、6名だったそうです。
 そんな先駆け的存在である古川さんに、視覚障害者の職業としての理学療法ということを中心に、ご体験を伺います。
 40年をかけて、志を全うされた古川さん。どんなご努力を積み重ねてこられたのか、人生にふれるお話が伺えることでしょう。
 また、円満なお人柄で、自称「お祭り男」の古川さんは、様々な楽器を巧みに演奏されます。今回は小学生が使うリコーダーで「北国の春」を演奏してくださいます。どうぞ、お楽しみに♪

(文/広沢里枝子)

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