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これまでのゲスト

放送日:2013年12月28日

 皆さんにとって、今年は、どんな年だったでしょうか?
 私、広沢里枝子は、今年も、リスナーの皆さんから声をかけていただいて、盲導犬のネルーダと、長野県の各地へお話の旅をしました。
 一番多かったのは小学校。大きな学校にも小さな学校にも行きました。
 学校の玄関を入るときには、「うわあ、犬だ〜」と、ちょっと怖そうに遠巻きにしていた子供さんたちが、交流のあとでは、「ネルーダ、がんばってねー!里枝子さん、元気でねー」と、みんなして親しく見送ってくれます。 そして、人権講演、ボランティア研修、ヘルパー研修などにも呼んでいただきました。
 前半では、そんな心の交流を中心に、1年を振り返ります。
 そして、後半は、年末恒例のお話のプレゼントです。
 今年は、新見南吉の生誕100年の記念の年。そこで新見南吉の作品から「歌時計」を点字で朗読します。
 私が最初にこの作品を読んだのは、中学生か、高校生の頃でした。
 「廉」という少年の名前と、「清廉潔白」という言葉が印象に残り、いつか子供がうまれたら「廉」と名付けたいと思っていたほどでした。それでいて誰の作品か、思い出せなかったのですが、今年、南吉の作品を読みかえして、ようやく廉坊に再会できました。
 点字は仮名ばかりなので、覚えるほどに練習しないと、中途失明の私には難しいのですが、精一杯読んでみます。優しいオルゴールの音色と一緒にお楽しみください。
 今年も「里枝子の窓」を応援していただきまして、本当にありがとうございました。
 来年も、どうぞ、よろしくお願いいたします。

(文/広沢里枝子)

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