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放送日:2015年9月26日

<ゲスト> なし

 こんにちは。広沢里枝子です。
 今月、私と盲導犬のアイメイトは、福島へ旅をしてきました。今回は、その旅で感じたことをディレクターの岩崎さんとお話しながら報告します。今回の旅の仲間は、「信州発・産直泥つきマガジン たぁくらたぁ」の編集長の野池元基さんと、編集委員の戸崎公恵さんのお二人でした。私は、東北大震災以来、福島のことが気にかかりながら自分との接点をみつけられずにいました。そのことを点訳者で、信頼する友人の戸崎さんに話したところ「じゃあ、私たちが福島へ取材に行くときに一緒に行く?」と言っていただき、「ぜひ、連れて行ってください!」とお願いしました。
 今回の旅では、3日間で、全部で20人近くのさまざまな立場の方にお会いしました。それぞれの方のお話が重要なものでしたので、まだ受け止めきれていません。ですが、放送では、私が会いたいと希望してお会いした南相馬市の全盲の小山田トヨさん、支援者の青田由幸さん、信仰を守り、子供たちを守り続けている原町聖愛保育園の皆さんのお話を中心に報告します。福島第1原発から20キロ圏内、30キロ圏内で、被災され、生きてこられた方々の生の声をお聞きください。
 仮設住宅では、おばあちゃまたちが、手作りの小物を作ってがんばっておられましたが、それらの小物に添えていた「家族一緒に暮らしたい」というメッセージを「嘘になるからもうやめる」とおっしゃっていました。さまざまな立場があることもわかってきたので、どのように伝えるか、よく考えなくてはと思いますが、そこらじゅうに積み重ねられたままのフレコンバッグの山と同じように、問題が山積しており、住民の皆さんのご苦労が果てしなく続いていることは本当によくわかりました。普天間かおりさんの曲「祈り」とともに、「私がふれた・感じた福島 第1話」をお聞きください。

(文/広沢里枝子)

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