これまでのゲスト
放送日:2015年12月26日
<ゲスト> なし
毎年12月の「里枝子の窓」では、私にとってのこの1年を振り返ってお話をし、点字での朗読を聞いていただいています。今年は、まず、この1年の放送を振り返って、リスナーからいただいたお心のこもったご感想やリクエスト曲をご紹介します。
また、私個人にとっての今年のとびきりうれしいできごとは、2人も孫を授かったことでした。そんな体験をお話ししつつ、子育てについての絵本を朗読します。
今年、私が選んだ作品は、福音館書店発行の『今日』 (伊藤比呂美 訳)です。
今日、わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつは
だんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが
床の上からわたしを見ている (つづく)
これは、ネットを中心に子育て中のママたちの間で話題になっている詞だそうです。ニュージーランドの子育て支援施設に伝わる作者不詳の詩を詩人の伊藤比呂美さんが日本語訳しました。初めてこの詞を読んだとき「そうそう!子どもの小さなときって、この通りだった!」と、うれしくなりました。それで、さっそくお嫁さんにプレゼントして、喜んでもらいました。もうすぐ1才になる孫は、今は小さな怪獣のように何かいたずらしようとウロウロしているそうですから。がんばっている若いママやパパに、この作品を通して「大丈夫!それでいいんだよ!」とエールを贈れたらと思います。
そして番組の最後では、初めてごぜ唄を唄います。私はひと月おきに新潟へ通って、ごぜ唄を習っています。今年は師匠の萱森直子先生から「ごぜ唄は、人に楽しんでいただくためのものですから、どんどんやっていいですよ。でも、頭が真っ白になっても唄えるくらい、必死に稽古してくださいね」と、人前で演奏する許可をいただきました。そんなわけで、今年、私は、上田市の「じねんや糸川」で開かれた「母樹」の集いや、長野市の浄蓮寺で開かれた「ぬちぐすいお話会」など、何度かごぜ唄を披露させていただきました。そんなごぜ唄の中から、今回は「夢和讃」という曲を唄います。どうぞ、お聞きください。
(文/広沢里枝子)
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