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放送日:2024年8月31日
<ゲスト> 桂木惠(かつらぎ めぐみ)さん(上田小県近現代史研究会事務局長)
今月のお客様は、上田市真田にお住いの桂木惠さんです。
桂木さんは、上田小県近現代史研究会の事務局長です。ご専門は、日本近現代史で、とりわけ上田小県の近現代史研究を進めてきました。近年は日露戦争の軍事郵便の解読を依頼され、それに取り組んでいるそうです。社会科教師でしたが、退職後の今は専門学校で非常勤講師を務めておられます。
今回は、昨年、上田小県近現代史研究会で発行したブックレット『上田小県における学びの歴史』について教えていただきつつ、桂木さんの著作「時報にみる子どもたちと戦争」についても、お聞きしたいと考えています。
対談の準備として、『上田小県における学びの歴史』の中で、最も伝えたかったことを尋ねたところ、次のようなお返事をいただきました。
「最も伝えたかったのは、この地域の先人たちは学ぶことのよろこびに気づき、その実現のために努力してきたという史実。例えば児童自由画運動。それまでのお手本を模写するだけの絵の授業から子どもたちが感じたままを自由に描くという運動が神川小学校から生まれた。青年たちもまた、高等学校や大学に進めなくても、この地域にあっても先鋭的な哲学などすぐれた学問を学べることを実証したのが自由大学運動である。さらには、貧しく子守り奉公に出されたり、遊郭に売られたりして小学校にすら通えなかった女児に対しても、学ぶ機会を差しのべた人々もいた。そうしたこれまであまり知られてこなかったことも本書は明らかにした。」
これを伺って、まず、この先人たちの先進的な取り組みについてお聞きしたいと思いました。
また、そのような大正デモクラシーの時代から、教育までが戦争に飲み込まれていくときには、どんなことがおきていたのか。戦争に奉仕する教育とは、どんなものだったのか。今、私たちが平和を守るために特に大切にしなければならないのは、どんなことかなどについて、史実に基づいたお話を伺います。
◆桂木先生が講師をされる講座のお知らせです。
今年も上田市城南公民館の地域史学習講座が始まります。今年は「上田小県の人々と戦争」(戦後編)の7回講座で、第1回目が9月13日(金)です。詳しくは上田市城南公民館へお問い合わせください。
◆黒坂正文さんの「50周年記念 歌とコカリナのコンサートin上田」のお知らせです。
9月16日、月曜日、13時30分から、サントミューゼで開かれます。チケットなど詳しくはサントミューゼにお問い合わせください。
◆CiNii 図書 - 上田小県近現代史研究会ブックレット(https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA89432596)
(文/広沢里枝子)
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