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これまでのゲスト

放送日:2004年2月28日

大塚清美さん

 今月のお客様は「生命のメッセージ展in長野」の実行委員長、大塚清美さんです。
 交通事故や犯罪などで失われた命の重さを考える「生命のメッセージ展」が、昨年11月に長野市で開催され、大きな反響を呼びました。
  「生命のメッセージ展」は、一人息子を飲酒運転の暴走車に殺された、アーティストの鈴木共子さんの発案によって始まり、全国各地で開かれています。長野県では今回が初めての開催でした。
 会場には、飲酒運転など、無謀な運転による被害者の他、リンチや医療過誤などで命を奪われた人たちのオブジェが、リンゴに灯したろうそくの光に包まれて、多数並べられました。オブジェは被害者の身長にあわせて作られた白い人型。オブジェの足下には、生前被害者が愛用していた靴などの遺品が置かれ、遺族からのメッセージが添えられました。
 この「生命のメッセージ展in長野」を主となって実現させたのは、長野県に住む被害者の遺族の方々です。大塚さんご自身も、8年前に、飲酒運転の車に衝突され、1才4ヶ月の息子さんを奪われた経験をお持ちです。
 ある日突然、理不尽に殺された人たちの遺族たちが、手を結びあい、実現させた「生命のメッセージ展」でした。そこにこめた深い思いを、大塚さんから、改めて伺いたいと思います。
 そして、大塚さんの息子さん、広登君が大好きだった松任谷由実の「春よこい」。いじめによって命を絶たれた少女、小森香澄さんが遺した詩から生まれた「窓の外には」の希望あふれる歌を聞きながら、一人一人の命の尊さを噛みしめます。

(文/広沢里枝子)

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