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これまでのゲスト

放送日:2019年8月31日

<ゲスト>  伊波敏男(いは としお)さん

 今月のお客様は、作家の伊波敏男さんです。伊波さんは、1943年、沖縄県生まれ。14歳からハンセン病療養所での治療を経て全快。回復者であることを包み隠さず、社会復帰を果たし、『花に逢はん』『ハンセン病を生きて』などの著書を精力的に発表しつづけてきました。
 伊波さんは、今秋、19年暮らした上田市を離れ、故郷・沖縄へ住まいを移されます。そこで「里枝子の窓」から、信州に住む私達に最後のメッセージを伝えてくださいとお願いしましたところ、快くお引き受けくださいました。
 伊波さんからは、「こんな話をしたい」と、先に文章をいただいています。その大事なメッセージの中から、最後の一文を皆様に先にお伝えします。

◇伊波敏男さんからのメッセージ
まとめのメッセージとして、ポーランド生まれのソ連の作家。ブルーノ・ヤセンスキーの言葉を送ります。
“敵を恐れることはない…敵はせいぜいきみを殺すだけだ。
友を恐れることはない…友はせいぜいきみを裏切るだけだ。
無関心の人々を恐れよ…かれらは殺しも裏切りもしない。
だが、無関心な人びとの沈黙の同意があればこそ、
地球上には裏切りと殺戮が存在するのだ。”

(文/広沢里枝子)

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